小学生のときなど、学生のころは、ただ源氏のイケメンモテモテ具合やお金いっぱいある華やかな宮廷恋愛にワクワクしてた記憶です。なので普通に恋愛ものとして、とっても楽しんで読んでました。
(ただ、六条御息所に手を出した源氏は昔からおバカだと思っていました!)
正直、宇治編の匂宮と薫君なら圧倒的に薫君派でした。
それがですね、多少社会の荒波に揉まれて現在、源氏物語はただの恋愛ではなく、当時の女の人の生きづらさとか、男女ともに神頼み仏頼みで生きていたこと。なんなら華やかと思えて実は苦しいことがたくさんある話なんだと気付きました。
紫の上なんて本当に辛くて、後見人がいないばかりに正妻の座につくことができなかったんですよ。
一番愛していると言われても、愛人いっぱいつくる源氏の行動が全く伴っていないし、後見人がいないから源氏に全て養ってもらわなければ生きていけないし、なんでかしらないけど子供が欲しいのにできないという。そら晩年出家したいって言い出すはずだわ。
そんな源氏に囚われてしか生きれない自由がない場所なんて辛いだけだわ〜〜。そういう源氏を愛しているとはいえよ。
その反面、明石の君というシンデレラさんもいるわけですよ。田舎で埋もれるかもしれなかったのに、超イケメン超お金持ち超身分高い方に見初められて、愛されて。それに自分の子も大切にしてもらって。夢見てしまうよね。
まあでも性格良くて風流で美人だっていうのが条件ですけどね。そこはシビア。
現代にもいるよね。紫の上みたく報われない人とか、シンデレラになる人とか。
浮気されて苦しい思いとか、子供ができればなあと思う気持ちとか、六条御息所みたく嫉妬してしまう気持ちとか。昔から共感するポイント変わらないのよ。
こういうリアルな苦しさもありつつ、夢見がちな恋愛もバランスよくあるので、感情移入できるところが今まで生き残ってきた物語の素晴らしさなんだなと。思いました。
なので、今は宇治編の匂宮と薫君なら断然匂宮派です!!!!!
薫君のはっきりしないもだもだうだうだうだうだして、5年?たっても何年たってもいつまでも告白しないキープ野郎は嫌です。
なんで死にそうになったら、あなたが好きですって言うねん。遅いわ!もう死んでしまうわっていう。こういうのは結婚しても感情表現下手で、言うべき言葉を言ってくれない気がする(気がするだけです)
まあでも匂宮は匂宮であんまり誠実じゃないので、他に人がいれば選びたくない。源氏みたく愛人になった人は忘れずお世話してくれるというなら別だけど。浮舟が迷う気持ちもわかる。
足して2で割りたいよね。でもこんな他人からみたら最高に条件の良い男に言い寄られて他にどうすればいいかわからん気持ちもわかる。そして結局自分にできることは、いなくなる・出家することしかできないってことも。現代なら拒否して自立していただろうけど、昔はそうもいかなかったと思われる。
そういう点ではまめまめしい源氏素晴らしいよね。良い男だ。
小学生の時よりわかるわかるポイントが増えてさらに楽しい源氏物語です。